2009年04月16日

佐賀市久保泉町の郷土歌

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上の写真は、久保泉町にある神籠池で花見をしておいでの皆様を撮ったものです。
このグループの中島さんから手紙が届きました。
「先日はお忙しいところ、お呼び止めしてすみませんでした。
おかげ様で三夜待会がにぎやかになりました〜。」
丁寧なお礼の言葉と伴に久保泉町の「郷土歌」の歌詞と譜面が同封されていました。
いきなり宴会にかっちぇて(加えて)もらった当方としては全く”尻こそばゆい”思いです。こちらこそお世話になりました。



郷土歌
 久保泉尋常高等小学校
    昭和13年9月

1.北に筑紫の山澄みて 四季の眺めに秀でつつ 
 清冽の水湧くところ おお我が村よ久保泉

2.山の麓に地の利得て たのしき住家(すみか)七百戸
 人口三千あまりにて おのおの業に励むなり

3.遷る星霜川久保は 神代公の旧城下
 お茶屋に偲ぶ夢の跡 宿場の名残やなつかしや

4.聴け七寺(ななてら)の鐘の声 宮は鎮守の勝宿社(かしゅくしゃ)
 秋の祭に田楽の 由緒も古き白鬚社(しらひげしゃ)

5.時は永禄山内(えいろくやまうち)の 七城の主勝利公
 お霊屋訪(たまやと)えば松風に 累代の墓こけむせり

6.七隈の雄帯隈は えひめあやめの南限地
 折地に薫る駒止めの 銀木犀の香も高し

7.金掛松や八ツ溝に 竜虎に競いし戦国の
 往時(むかし)しのべば秋たけて 川原田川の櫨赤し

8.下山苗圃(しもやまびょうほ)の名も高く 
 峪(たに)に河鹿(かじか)の鳴くところ
 見よや県下の模範林 鐘の沈みし池いずこ

9.さくら花さく不動瀧 のどけき春に杖ひけば
 眺望ここに極まりて 遥かにかすむ佐賀平野

10.横落川の水利よく 野に天恵は溢れつつ
  耕地は六百五十町 米収一萬二千石

11.柿と蜜柑の鈴なりや 蚕飼わざる家もなく
  絹織物の筬音(おさおと)は 我が組合の誇りなり

12.竹林深き西原は 川久保ソーケの名産地
  饂飩(うどん)と共に著名なる 白石原の棟瓦

13.佐賀往復はバスの便 汽笛の響き絶え間なき
  伊賀屋に起こり妙楽寺 村を貫く新道路

14.南三百北五百 一村二校の我が友よ
  大勅語(おおみことのり)かしこみて 学びの庭にいそしまん

15.いざ我が村の人々は 報恩感謝の念を知り
  堅忍進取の意気高く 励め銃(つつ)取る心もて

16.ああ更生の鐘の音に 勤倹貯蓄を旨として
  和協一致の実を挙げ 興せ我が村わが郷土





70年前に作られた歌だそうです。この中に、久保泉の地勢、歴史、産業、伝統文化、名物が織られています。

現代との隔たりを言うのはた易いのですが、貧しさとも、無知とは断固違う、前進しようとする“骨力”が溢れている。
倹しさ、意気、誇りが浸みます。

三夜待会の皆様、お世話になりました。有難うございます。

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写真のハンドブックを求められれば、もっとこの歌、久保泉町が分かると思います。




久保泉公民館


参考記事

ちょっと久保泉町へ エヒメアヤメ 神籠池





今夜も長らくおつきあいくださり、有難うございます。



<ゆっつら〜と館 T>
posted by スタッフ at 15:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | ちょっとシリーズ
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