第2話は清甘堂の庭のロケが行われた旧福田家から始まる。
写真の撮影はひなまつり最終日の3月31日月曜日。平日にも関わらず“そこそこ”観光客を見かける。改めて祭りを興し、続け、支えて下さった方々に感謝する。
清甘堂の座敷のロケが行われた旧福田家
最初の被害者となった清甘堂の当主・堀内隆右衛の遺書がこの座敷で開けられる。
遺書には、全てを長男に譲ると記されていた。
旧福田家の庭
菓子職人として清甘堂を継ごうと思い続けてきた次男・真吾(西川弘志)は遺言に納得がいかない。
嫁にも去られ縁側で自棄酒をあおる。
鏡山の池としてロケが行われた神野公園の池
清甘堂の次男真吾の嫁・鞠子(秋本奈緒美)は中央の小径を人待ち顔で歩く。その数日後、幼なじみの公平、祖母のさゆりとここを訪れた菓乃子は水死体を発見する。ドラマの中では、カナヅチの被害者は溺死とされているが、実際の池は溺れ死ぬほどの深さはない。ブラックバスもいる。
この公園は江戸時代に造成された10代藩主鍋島直正の別邸。
神野(こうの)のお茶屋と呼ばれており遊園地、動物園、桜の名所として市民の憩いの場となっている。
園内には幕末から明治初期にかけて西郷隆盛とともに活躍した江藤新平の銅像もある。
広い邸内には、四季の植物を配した日本庭園があり、小動物園、遊園地なども設置されており、池の中央には、茶室を復元した「隔林亭」(かくりんてい)がある。
園内東の「トンボ池」には絶滅危惧種のヒシモドキが移植さていると記憶しているが・・・?
上の写真の右手前
ドラマでは橋の向こう側にパトカーが止まっている。実際は道幅2m位。普段車は入れない。背後には築山がある。
高校生の頃、美術の授業はほとんどここでの写生に費やした。
近くにあるグリコの工場から甘い匂いが漂っていた。
あの匂いとクチナシの花の香りは今も苦手だ。
清甘堂の店舗としてロケが行われた村岡総本舗小城本店
右手のレンガ造りの建物は村岡総本舗羊羹資料館。
ヒロイン菓乃子の実家「橘屋本店」は、佐賀市高木瀬町にある同社佐賀本店にCGで背景にビルが合成されている。
羊羹資料館1F
建物は1941年(昭和16)に村岡総本舗が建てた砂糖蔵を改装したもので、国の有形文化財に登録。本店と併せて、「22世紀に残す佐賀県遺産」に指定されている。
1Fは製造行程のビデオ、雑誌の鑑賞・閲覧ができる休憩コーナーになっている。入館者には羊羹と抹茶の無料サービスもある。
羊羹資料館2F
明治〜昭和にかけて使用していた製造道具や原料、珍しい外国の羊羹やラベル等が展示されている。
ドラマでも登場する和三盆糖(わさんぼんとう)
ほとんどこのようなアングルでドラマでも紹介されている。
ドラマでは、この味が事件の謎を解く鍵となる。
館内には15種類ほどのラベルが展示されていたが・・・。
バナ々羊羹、リンゴ羊羹。どんな味か食べてみたいものだ。リンゴは兎も角、バナナが容易に入手できる時代だったのだろうか。子どもの頃、昭和30年代中ごろまでバナナは遠足、運動会、どうかすると入院しなければ口にできない高価なものだった。
清甘堂前の橋と神社
いろいろなロケが編集されて場所もつなげられているが、殊ここに限っては、店舗のすぐ前にこのように橋があり向こう側に神社がある。須賀神社だ。
1316年に下総(しもうさ、現在の千葉県北部、埼玉県の東辺、東京都の東辺)より下向した千葉胤貞(たねさだ)が祗園社を建立、後に須賀神社と改名された。
階段は160段ほどあったろうか?
登らなかった。もし登り切ると小城の町が一望できる。
ズボラを決め込めば神社背後まで車で行ける。
ここからは南方遥かに佐賀平野が見渡せる。
橋の下を流れる(橋の名前を思い出せず)祗園川はホタルの名所として知られる。
5月下旬から6月半ばが見ごろ。上流域では森林性のヒメボタルを観る事もできる。 祇園川のホタルは、川の環境悪化で絶滅が危惧された時期もあったが、昭和58年、ホタルの乱舞を「もう一度見たい」との気持ちで「小城源氏ボタル保存会」が設立され、環境浄化や人工飼育などの取り組みにより「蛍の里」が復活したという。
生き物の移入は、先に紹介したヒシモドキも含めて遺伝子レベルでの違いから“控えよう”との警鐘もあるが、それらが生育できる環境が整えられたことに先ず感謝したいものだ。
神社の階段登り口
*また写真が傾いている。右傾か?対応策は打ってある!
1989年12月26日に公開された渥美清の人気シリーズの42作目となる「男はつらいよ ぼくの伯父さん」。
この作品は佐賀県内各地でロケが行われている。
寅さんはここで参拝者相手に例の調子で杖を売っていた。
当地の小城高校に通うと設定された後藤久美子はF-1レーサーの妻に、吉岡秀隆はDrコトーに。
そして寅さんは逝った。
寄り道がなければ第3話は、唐津、伊万里です。
<ゆっつら〜と館 T>
シリーズ
取材協力
旧福田家におけるボランティアの皆さん
村岡総本舗 佐賀本店・小城本店の皆さん
村岡総本舗 佐賀本店・小城本店の皆さん
参考資料
佐賀新聞社刊 村岡安廣著
肥前の菓子シュガーロード長崎街道を行く
株式会社村岡総本舗企画・発行
(株)佐賀広告センター編集・製作
肥前の菓子
肥前の菓子シュガーロード長崎街道を行く:A4判155Pは
佐賀県内の書店、村岡総本舗直売店で販売されている。
価格1,000円(税込)送料1冊210円(冊数により違ってきます。)
メールでの注文も可。住所氏名、電話番号、冊数を記入の上 info@so-honpo.comまで。
肥前の菓子:A4判63Pは羊羹資料館で入手可
問い合わせは TEL 0120-35-8057
最近の館内の様子(11/6〜11/12) by おい坪田薫警視 (08/17)
最近の館内の様子(11/6〜11/12) by おい坪田薫警視 (08/17)
佐賀城下ひなまつり巡り6 ひぜん張り子まつばら工房 by ゆっつら〜と館 T (10/07)
佐賀県佐賀市西与賀町で鯉は釣れるの? に応えて by ゆっつら〜と館 T (10/07)