2008年05月05日

佐賀が舞台のドラマ・・和菓子連続殺人事件第3話

kagamiyamaike.JPG鏡山の池
第2の被害者の水死体が発見されたとされる鏡山の池。
頂上にあり流入河川はなく水質は悪そうだ。
水深もあるようで、落ちたら溺れそうな池だ。

岸辺でミシシッピアカミミガメ(ゼニガメ、ミドリガメ)が正しく甲羅干しをしていた。鯉もいるが、この分だとブラックバスもいそうだ。
アメリカから遥々「万葉の里」にやって来た彼らの気持ちを想うと
「〜遥々来ぬる旅をしぞ思う」。

ロケは佐賀市の神野公園内の池で行われている。


kagamiyamatennbou.JPG鏡山からの眺め
度々出てくる展望所すぐ下からの眺望。
海風が強く吹き上がっていた。眼下は唐津湾と日本3大松原のひとつに数えられる「虹の松原」。

虹の松原は、幅400〜700m、長さ約4km、総面積約240haにわたる、通称100万本のクロマツを中心とした松林。
 今からおよそ360年前の江戸時代初期に、時の藩主寺沢志摩守廣高が後背地の新田開発などのための防風、防砂、防潮林として植林をしたのが始まりといわれています。
 幕藩時代には、「二里の松原」「御松原」と呼ばれていましたが明治30年代頃から「虹の松原」と呼ばれるようになりました。

などの説明がなされたページもある。
万葉歌人の大伴旅人、山上憶良はこの松原を目にしてはいないわけだ。当時の景観を想像するのも愉快だ。
あおり機能がある特殊なレンズを持っておられる方は、ジオラマ写真で遊ぶのも楽しいのではなかろうか。

ここにはセミがいない(少ない)理由?として、「豊臣秀吉が、うるさい!と叱りつけた為だ。」との寓話?がある。
実際は、アブラゼミもいる。今の時期であれば、ツクツクボウシを小さくしたようなハルゼミが鳴いているかも知れない。

三大松原の他のふたつは、三保の松原(静岡県静岡市)、気比松原(福井県敦賀市)か?

清甘堂の次男堀内真吾(西川弘志)の嫁・鞠子(秋本奈緒美)の元恋人葛原孝夫(布川敏和)の死体はこの浜で発見される。
フックンの出番はなんと2カットしかなかった。


sayohimekahi.JPG展望台のすぐ後ろにある山上憶良の歌碑
行きし船を 振り留みかね 如何ばかり
恋しくありけむ 松浦の佐用姫

清甘堂の前にある橋(小城市祗園橋)で鞠子が、自身を佐用姫に重ねて漏らすのはこの歌だ。

「佐用姫伝説」とは、肥前国の松浦佐用姫が百済救援を命じられた大伴狭手彦と恋に落ちる。しかし狭手彦は出征のために船出しなければならない。嘆き悲しみ恋人を待ち続けた果てに佐用姫は石になってしまったというものだ。
出征は白村江の戦い(はくすきのえのたたかい、はくそんこうのたたかい)663年辺りに際してのものか?

「佐用姫生誕地」という標識を、船山を下る途中(唐津市厳木町)で見た記憶がある。
1500年程前の事柄をここまで特定するとはスゴイ!と感心した。
厳木(きゅうらぎ)は難解地名だが、「きよらぎ」清らかで神聖な樹を意味するようだ。

sayohimechaya.JPGサクラの下でお弁当 さよひめ茶屋前
沢山の若者が弁当を広げていた。
彼らの歓声は春そのものだ。傍らを老夫婦が微笑みながら過ぎる。
幾多の季節を重ねた者が見せる春の歓び。


imari2.JPG伊萬里神社
正面は参集殿、右手が本殿である。伊萬里神社は、香橘(こうきつ)神社・戸渡嶋(ととしま)神社と岩栗(いわくり)神社の三社が合祀しされ現在のように改称された。

ドラマではここを中嶋神としており、代々菓子守りを任されている清甘堂(堀内家)が御菓祭りに“寿賀台”を奉納する。
菓乃子の犯人捜しはここで佳境を迎え、和菓子にまつわる事件の真相が明らかになる。

nakasima.JPG中嶋神社
その昔、霊菓の祖、田道間守命(たじまもりのみこと)が不老長寿の霊菓「非時香菓(ときじくのかぐのこのみ)」を得て日本に帰りついた最初の場所がこの伊萬里神社のある岩栗山であったことから、お菓子の神さま「中嶋神社」 が境内本殿の右脇にある。
本殿右奥には、森永製菓の前身となる森永西洋菓子製造所を設立した森永太一郎翁の胸像がある。残念ながら見落としたが、今昔・現実・仮想?の神様がここにはおはすのだ。
蛇足だが、
安倍晋三元首相夫人は太一郎翁の曾孫に当たるらしい。

ドラマには菓乃子が、田道間守命が持ち帰ったものは橘の木であり、最初のお菓子はその果実だったことを話すシーンがある。


zenkei.JPG大川内山(おおかわちやま)
日本で初めて磁器が焼かれたのは江戸時代初頭、有田町。
日本で唯一の磁器生産地を持った鍋島藩は、有田の優秀な陶工を集めて藩直営の窯を築き、城内の調度品、また献上、贈答用の磁器を焼かせた。
その後藩窯はこの地に移され、廃藩まで生産が続けられた。
鍋島藩はその技法の秘密を厳守させ、不良品も外部に持ち出させず処分したと言われている。


sekisho.JPG鍋島藩窯関所跡
藩窯の秘密が漏れるのを防ぐため、入り口に設けられた木戸を関所と呼んでいる。これより内には藩窯関係者以外の通行を禁止し、藩窯関係者でも日用品の売買は、その関所で行われていたほどに警戒厳重であったといわれている。 と 案内板にある。

karausugoya.JPG唐臼小屋
上の写真の白壁の所から入り、陶工橋を渡ると小屋がある。
右手の小屋を見て頂きたい。唐臼の先端部に溜まった水の重さで傾き、水がこぼれ出しているところだ。


karausu.JPG唐臼(からうす)
三本並んだ方形の材木の先にくぼみが彫られている。そこに右手から伸びている樋の水が流れ込む。中央のものが溜まった水の重さで杵の部分が持ち上がっている。右手のものは水をこぼし終え、陶土を杵が搗いている状態。

水力は人が持ちえた最古の動力ではないだろうか。
例えば十徳ナイフで知られるビクトリノックスもかつて、水車を動力とした巨大な回転砥石で刃体を砥いでいたと記憶している。

 
toori.JPG街路燈
この街路燈が灯る薄暮時まで店々が開いていたらと思う。

電線が埋設されていない景観についても地元の人に尋ねたが「余力がない」とのこと。
写真映えのしない施設・エリアは、画像情報の発信が容易・活発になった今日、観光地としての魅力の維持・発展性に欠けるきらいがあると最近思う。


muenntou.JPG陶工無縁墓
文禄・慶長の役以後多くの朝鮮陶工たちが日本へ連れてこられ、日本の諸大名たちは競って窯業に力を入れました。
佐賀鍋島藩も基幹産業として特に窯業を奨励し、多くの朝鮮陶工を作陶にあたらせました。この無縁墓は、この地で一生をかけた陶工たちの寄せ墓で、880柱に及ぶ無縁陶工たちの墓がピラミッド型に積み上げられています。幾百里離れた故国に再び戻ることなく息たえた陶工たちの郷愁の念が今もきこえてきそうです。

案内板にはそう記されている。「連れてこられ〜」「郷愁の念」?前者を「拉致」と置き換えてみた。郷愁という言葉が誘うセンチメンタルな気分にはなれなかった。

墓前、向かって左手の方形の碑には、陶工無縁搭:三百年来父祖の秘技を伝えつづけて来たお細工人はじめお手伝窯の人びと その有縁の人並びに高麗人の寄せ墓で、毎年春には当 大川内山区民が供養を行って 八百余柱の霊を祀っている とある。

取材の日「明日祀りが行われる。地元の大川内保育園の園児たちが、青螺(せいら)太鼓を叩く。」と聞いた。


konnnamono.JPG片岡鶴太郎工藝館
こんなものもあった。


patio.JPGパティオ?
通りを外れるとこんなスペースがあった。
例によって裏通りに潜んだ。
写真の撮り方がまずいが結構な広さがある。右手の橋を渡ると、小さな川沿いに共同作業場と思しきものなどがある。
想いを反芻しながら小径を下った。




いきなりだが、殺人犯は唐三盆作りの名人の娘だった。
粗筋の詳細?は筆力不足で書けない。下にリンクを張ります。


ドラマに唐津が出て来るのは、鏡山頂上付近と東の浜。
清甘堂があるとされる伊万里は、伊万里警察署外観(その内部のロケは佐賀県庁本館)御菓子祭りが行われる伊万里神社、
事件を解決するヒントとなった「唐三盆」(とうさんぼん)を作る者がいた所としての大河内山である。

脚本を書いたのは、会社員から転進した未だ若い女性のようだ。
制作から放映まで数年のブランクがあるのは作品に「?」があったせいかも知れない。

観光地であれ都市であれその知名度・認知度を大きく左右するのは宮崎県、「がばい ばあちゃん」の例を持ち出すまでもなく、テレビ、映画での露出度であろう。

このドラマの中でもヒロインの幼馴染が「さすが佐賀牛、美味い!」と感嘆の声を上げる。
このドラマがもっと魅力的であったら、佐賀の魅力をもっとスパイシーに挿入してくれていたらと思う。

佐賀を舞台にしたドラマの脚本を募集し、それをテレビ番組制作会社、映画会社に売り込む等の方法が考えられないものだろうか。




怠惰な3部作に長らくお付き合い下さり有難うございました。


<ゆっつら〜と館 T>






関連リンク


■森永太一郎 ■伊万里トンテントン祭り ■道の駅厳木
■秘窯の里大川内山
 ■土曜ワイド劇場・和菓子連続殺人事件 
■寿賀台




シリーズ


和菓子連続殺人事件第1話 佐賀市編
和菓子連続殺人事件第2話 小城市編
和菓子連続殺人事件第3話 唐津・伊万里 
和菓子連続殺人事件第4話 道草(予定)
posted by スタッフ at 04:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 佐賀市の見もの
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