第1話 「なんかかってよかよ」
昭和50年。東京の大学に何とかもぐりこんだ「ま」はその風体のまま2年生の夏を迎えていた。
実家にはそれなりの資産があり小遣いなどに不足はなかった。
しかし彼には、ひとつ足りないものがあった。
なかなか「間」が詰められないのだ。
これは、学業以上に彼が執着している異性との関わりを求める上で大きな問題だった。
転機が訪れた。20年溜め込んだ熱情を放つ時が来た。
どのようなシーンであったか〜。
「肩を貸すから、もたれかかっていいよ。」と彼は、胸の高鳴りに怯えながら、思いっきりロマンチックに言った。
傍らの少女は弾けるように立ち上がると、「ウレシー」と叫び
呆気にとられる彼の腕に絡みついた。
二人は買い物に行った。
生活に困っていないとはいえ、その頃の彼には、大人の財布はなかった。
彼は“その時”、数年封印していた佐賀弁を思わず使ってしまっていたのだ。
「なんかかってよかよ。」と。
「なんか、かって、よかよ」→「何か買っていいよ。」と少女は理解した。
体を投げかけることを恐らく意味する。「なんかかる」。
「依存」を促した彼の言葉は、その後「おねだり」を容認する結果を招いたかも知れない。
用いる言葉が共通だったとしても、言葉はそれのみで全てを伝えきれない。
言葉は字幕のようなものでなければならない。今風に言えば、空気を読んだ言葉か。
逆を言えば、言葉が違っても思いは伝わる。
意識の同調が確かなら。
今、唇を奪うことは正しい。
状況と距離感を「ま」は、つかめていなかった。
どのようなシーンであったか根堀葉堀してみたいものだ。
よかね佐賀弁1 「ま」さんのリクエストに応えて
よかね佐賀弁2 爽やかな佐賀弁
よかね佐賀弁3 ほけまくい
昭和50年。東京の大学に何とかもぐりこんだ「ま」はその風体のまま2年生の夏を迎えていた。
実家にはそれなりの資産があり小遣いなどに不足はなかった。
しかし彼には、ひとつ足りないものがあった。
なかなか「間」が詰められないのだ。
これは、学業以上に彼が執着している異性との関わりを求める上で大きな問題だった。
転機が訪れた。20年溜め込んだ熱情を放つ時が来た。
どのようなシーンであったか〜。
「肩を貸すから、もたれかかっていいよ。」と彼は、胸の高鳴りに怯えながら、思いっきりロマンチックに言った。
傍らの少女は弾けるように立ち上がると、「ウレシー」と叫び
呆気にとられる彼の腕に絡みついた。
二人は買い物に行った。
生活に困っていないとはいえ、その頃の彼には、大人の財布はなかった。
彼は“その時”、数年封印していた佐賀弁を思わず使ってしまっていたのだ。
「なんかかってよかよ。」と。
「なんか、かって、よかよ」→「何か買っていいよ。」と少女は理解した。
体を投げかけることを恐らく意味する。「なんかかる」。
「依存」を促した彼の言葉は、その後「おねだり」を容認する結果を招いたかも知れない。
用いる言葉が共通だったとしても、言葉はそれのみで全てを伝えきれない。
言葉は字幕のようなものでなければならない。今風に言えば、空気を読んだ言葉か。
逆を言えば、言葉が違っても思いは伝わる。
意識の同調が確かなら。
今、唇を奪うことは正しい。
状況と距離感を「ま」は、つかめていなかった。
どのようなシーンであったか根堀葉堀してみたいものだ。
<ゆっつら〜と館 T>
シリーズ
よかね佐賀弁1 「ま」さんのリクエストに応えて
よかね佐賀弁2 爽やかな佐賀弁
よかね佐賀弁3 ほけまくい
現物も面白いですよ。
最近“大人の財布”を持っている様子。
甲子園で4試合も感動してきたのです。
「感動記」をアップするように言って下さい。