カササギ(鵲)の雛が今年も巣立った。
カチガラスと呼ばれ、県鳥(昭和40年)にも定められて親しみのある鳥だが、松原川周辺では滅多に見られなくなった。
ハシボソガラス(嘴細烏)、ムクドリ(椋鳥)、コサギ(小鷺)、キジバト(雉鳩)、ヒヨドリ(鵯)、キセキレイ(黄鶺鴒)
警戒心が強いはずだった大型のアオサギ(青鷺)までが“都市鳥”化する中、最も身近だったスズメ、ツバメ等とともにカチガラスが見られなくなったのは、都市のスプロール化と無縁ではないかも知れない。
志津田藤四郎著:「佐賀の方言」には
鳴き声が「カチカチ」と聞こえることからこの名前になった。
漢字を当てると「勝烏」。
鍋島直茂が朝鮮から持ち帰った鳥だという伝説がある。
この鳥が味方の軍陣でカチカチと鳴いたので大勝したといわれる。
佐賀郡の北・中・西部では「キタガラス」南部では「キシャガラス」と呼ばれる。
巣を高く作れば雨年、低く作れば風年であると信じられている。
との記述がある。巣作りの位置と気象の関係は聞いたことがあるが、地域による呼称の違いがあることを実感したことは無い。
棲息域については、宮崎・沖縄以外でこの鳥を見たことがある。
佐大、佐賀鉄工所などがシンボル・社章にカチガラスを使用している。
佐賀市文化会館の「マグパイクラブ」のそれもカチガラスを図案化したもののようだ。英名の KOREAN MAGPIE を元にした名称と思われる。学名(ラテン語)は「 Pica Pica Japonica 」。
巣立ち後間もない雛 大きさは、ヒヨドリ位しかない
くちばしの肉片状のものがなんとも可愛らしい。
眼差しが不安そう。
生まれはここ 電柱の下は巣材の枯れ枝などが散乱する
人が片付ける 彼らが持ってくるの繰り返し
ようやく巣が完成する頃、カラスがチェックに巡回を始める。
カチガラスは集団的自衛意識が強いようで、夫婦がカラスを追い払いながら、カチカチと鳴きつのると何処からともなく沢山の“シロクロ義勇軍”が馳せ参じる。
もうおなかが減ったようだ 「お母さんまだかな〜」
親鳥は頻繁に餌を運んで来るが 雛の食欲は旺盛
未だにオス・メスの判別はつかない。その身なり、立ち振る舞いを明瞭に区別しない夫婦の関係、社会とはどういう物なのだろう。
平等なのか、はたまたメス化の極みなのか?
訊けるものなら訊いてみたい。
これも時効が成立していよう。もっと小さいカチガラスを飼育(と言えば聞こえは良いが)したことがある。
相当高い木に登り、親鳥の威嚇をものともせず巣から採ってきた。
当然一羽に留めた。(と言えば体裁は良いが)
藁で作った“ふこ”に入れて、ウグイスのものよりも少し魚粉を大目にした餌で飼った。
その練り餌を指ですくって口元に持っていくと、赤い喉の奥まで見えるほど大きく口を空けてねだるようになった。
数日後、親父に見つかった。
雛を入れたリュックを背負い、相当高い木に登った。
親鳥は勿論、義勇軍の大歓迎を受けた。
おなかが一杯になったら毛づくろい 羽が命
充分な飛翔力が付くまで約一ヶ月。地上や低木の茂みの中で親鳥から餌を貰って成長する雛にとっては、最も危険な時期。
こっちの木 あっちの木と伝ってやっと電線にたどり着いた雛
なんとか飛べはするものの、着地(木)が下手で、羽がボロボロ。
でも目つきはしっかりしている。
ここまで育てばもう安心、と思うがそうではないだろう。
雛もそしてそれを養う親鳥にも、明日の保障はない。
「落鳥」 飼鳥家は死なせることをこう呼ぶ。
飛べなくなることは死を意味する。
鳥の、それも小型の鳥の死骸を見る機会は少ない。
それは虎視眈々と彼らを狙う者の多さも教える。
落葉は風を怨まず
命のあり様を言い当てるのは簡単だが
今夜も長らくおつきあい下さり有難うございます
志津田藤四郎著 佐賀新聞社刊 「佐賀の方言」上巻・体言編
1.ヤリタナゴ 2.ツチフキ 3.ニゴイ 4.トウヨシノボリ
5.オオスズメバチ 6.ムクドリ+ことりのさえずり 7.ドバト
8.スジエビ 9.ミツバチ 10.コゲラ 11.メジロ
12.松原川の生き物たち号外-1 閉塞・停滞・混濁
13.大きな水槽が欲しい 14.松原川の生き物たち号外-2
15.アオサギ 16.松原川の生き物たち号外-3 撮影について17.シジュウカラ 18.ツグミ
19.松原川の生き物たち号外-4 撮影機材について
20.カチガラス
カチガラスと呼ばれ、県鳥(昭和40年)にも定められて親しみのある鳥だが、松原川周辺では滅多に見られなくなった。
ハシボソガラス(嘴細烏)、ムクドリ(椋鳥)、コサギ(小鷺)、キジバト(雉鳩)、ヒヨドリ(鵯)、キセキレイ(黄鶺鴒)
警戒心が強いはずだった大型のアオサギ(青鷺)までが“都市鳥”化する中、最も身近だったスズメ、ツバメ等とともにカチガラスが見られなくなったのは、都市のスプロール化と無縁ではないかも知れない。
志津田藤四郎著:「佐賀の方言」には
鳴き声が「カチカチ」と聞こえることからこの名前になった。
漢字を当てると「勝烏」。
鍋島直茂が朝鮮から持ち帰った鳥だという伝説がある。
この鳥が味方の軍陣でカチカチと鳴いたので大勝したといわれる。
佐賀郡の北・中・西部では「キタガラス」南部では「キシャガラス」と呼ばれる。
巣を高く作れば雨年、低く作れば風年であると信じられている。
との記述がある。巣作りの位置と気象の関係は聞いたことがあるが、地域による呼称の違いがあることを実感したことは無い。
棲息域については、宮崎・沖縄以外でこの鳥を見たことがある。
佐大、佐賀鉄工所などがシンボル・社章にカチガラスを使用している。
佐賀市文化会館の「マグパイクラブ」のそれもカチガラスを図案化したもののようだ。英名の KOREAN MAGPIE を元にした名称と思われる。学名(ラテン語)は「 Pica Pica Japonica 」。
巣立ち後間もない雛 大きさは、ヒヨドリ位しかない
くちばしの肉片状のものがなんとも可愛らしい。
眼差しが不安そう。
生まれはここ 電柱の下は巣材の枯れ枝などが散乱する
人が片付ける 彼らが持ってくるの繰り返し
ようやく巣が完成する頃、カラスがチェックに巡回を始める。
カチガラスは集団的自衛意識が強いようで、夫婦がカラスを追い払いながら、カチカチと鳴きつのると何処からともなく沢山の“シロクロ義勇軍”が馳せ参じる。
もうおなかが減ったようだ 「お母さんまだかな〜」
親鳥は頻繁に餌を運んで来るが 雛の食欲は旺盛
未だにオス・メスの判別はつかない。その身なり、立ち振る舞いを明瞭に区別しない夫婦の関係、社会とはどういう物なのだろう。
平等なのか、はたまたメス化の極みなのか?
訊けるものなら訊いてみたい。
これも時効が成立していよう。もっと小さいカチガラスを飼育(と言えば聞こえは良いが)したことがある。
相当高い木に登り、親鳥の威嚇をものともせず巣から採ってきた。
当然一羽に留めた。(と言えば体裁は良いが)
藁で作った“ふこ”に入れて、ウグイスのものよりも少し魚粉を大目にした餌で飼った。
その練り餌を指ですくって口元に持っていくと、赤い喉の奥まで見えるほど大きく口を空けてねだるようになった。
数日後、親父に見つかった。
雛を入れたリュックを背負い、相当高い木に登った。
親鳥は勿論、義勇軍の大歓迎を受けた。
おなかが一杯になったら毛づくろい 羽が命
充分な飛翔力が付くまで約一ヶ月。地上や低木の茂みの中で親鳥から餌を貰って成長する雛にとっては、最も危険な時期。
こっちの木 あっちの木と伝ってやっと電線にたどり着いた雛
なんとか飛べはするものの、着地(木)が下手で、羽がボロボロ。
でも目つきはしっかりしている。
ここまで育てばもう安心、と思うがそうではないだろう。
雛もそしてそれを養う親鳥にも、明日の保障はない。
「落鳥」 飼鳥家は死なせることをこう呼ぶ。
飛べなくなることは死を意味する。
鳥の、それも小型の鳥の死骸を見る機会は少ない。
それは虎視眈々と彼らを狙う者の多さも教える。
落葉は風を怨まず
命のあり様を言い当てるのは簡単だが
今夜も長らくおつきあい下さり有難うございます
<ゆっつら〜と館 T>
参考資料
志津田藤四郎著 佐賀新聞社刊 「佐賀の方言」上巻・体言編
シリーズ
1.ヤリタナゴ 2.ツチフキ 3.ニゴイ 4.トウヨシノボリ
5.オオスズメバチ 6.ムクドリ+ことりのさえずり 7.ドバト
8.スジエビ 9.ミツバチ 10.コゲラ 11.メジロ
12.松原川の生き物たち号外-1 閉塞・停滞・混濁
13.大きな水槽が欲しい 14.松原川の生き物たち号外-2
15.アオサギ 16.松原川の生き物たち号外-3 撮影について17.シジュウカラ 18.ツグミ
19.松原川の生き物たち号外-4 撮影機材について
20.カチガラス
最近の館内の様子(11/6〜11/12) by おい坪田薫警視 (08/17)
最近の館内の様子(11/6〜11/12) by おい坪田薫警視 (08/17)
佐賀城下ひなまつり巡り6 ひぜん張り子まつばら工房 by ゆっつら〜と館 T (10/07)
佐賀県佐賀市西与賀町で鯉は釣れるの? に応えて by ゆっつら〜と館 T (10/07)