2008年01月29日

「天どこ」で昼食を済ませて、或ることを頼んでいた「展覧会の絵」に向かった。

お店を訪ねるのは初めてだ。
天井が高く、広い店内が印象的だ。

笑みがこぼれる女性に少し遅れて、柔和な面持ちの主人が顔を見せてくれた。
ブログで想像していたとおりだ。

初対面の挨拶を交わし、溶接の話などした。
いろいろな話を聞きたかったが、場違いと想う居心地の悪さが
その間を無くした。

有田へ車を走らせる。「工房陶玲」の釜焚きの祝いだ。

ミシュラン?外部の者による“味の格付け”。その怪しさを思う。
なぜ、自分の五感を頼れないのか?それほど五感は薄いのか
一会で断を下さねばならぬほど、食とそれがもたらす時を削り、
急がなければならないのか。

徒に繰り返される思考を嘲笑するように
ワイパーブレードが軋む。



あの日も同じような小雨交じりの寒い日だった。

「今日は一人ですか?」とケーキ屋の主人は訊いた。

ケーキを日常的に食べる習慣を持たなかった僕は、何時も後ろから押されるようにしてその店を訪ねていた。
同じ時間に授業が終わった時も
銭湯から帰る時も。

何も答えない僕を見て、彼は奥に引っ込んだ。
暫くして
ケーキの入った箱と一通の封筒を手にして現れると
それをしっかり僕にもたせ、その封筒を指し示し
こう言った。

「その中のカードには、ケーキの名前の意味とそれを作った私の気持ちが書いてあります。
それを彼女の前で読んでから、箱を開けて下さい。
二人でこれ迄のように、そのケーキを食べることができたら
あなた達は又うまくやっていける。」


あの日も、小雨交じりの寒い日だった。



<ゆっつら〜と館 T>

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2008年01月24日

長崎をアピールする小冊子の中に面白いもの見つけた。
「爽やかな長崎弁」というようなコラムタイトルだったと記憶している。

筆者は関東生まれ、夫の郷里長崎に移住。
異なった文化の中での生活に少々戸惑いながら、地元の人の会話で用いられる「〜みんと〜」「〜しとらす」
それぞれにミント、シトラスを見出した。

短絡と笑うのは簡単だが、このような切り口で自らをアピールするものが佐賀県から発信されているのかどうか、思い巡らすと甚だ不安になった。

「みんと」は佐賀でも福岡でも用いられる。
「このうまさは、食べてミ(ラ)ントわからん、わからん、わからん」
説明不要と思われる明太子のテレビCMだ。

「しとらす」は
「あのしったんなぁ、いつでん、しゃんとシトラス」
「あの方は、何時でも、しゃんとしておいでだ」と訳せる。
若干の尊敬を含んでいるようだ。このような解説は
識者によって数多くなされている。

様々の情報を包括する大きなパッケージとも言うべき佐賀県は
どのようなイメージを発信しているのだろうか。

佐賀北高校野球部の全国大会優勝という、願ってもない背景とともに「がばい」は加速したが、言葉は上書きされ風化する。

硬化しない切り口、刷新し続ける情報の発信を期待したい。




年初のブログで

今年は 「為」 を念頭に置く事にした。
いわく 「すぐる(卓る・優る・過ぐる)我を捨て “為” と為す」

「偽」と「為」。「我」は人を指し、“にんべん”のあるなしで意味が異なるのを面白がって、教条的になるのも恥じずに書いた。

しかし、これもどうやら怪しくなってきた。
数日前、「大黒屋」でひょんなことから言葉を交わしたT田さんという方から「偽」の字義と周辺を教わった。

「あなの あっぎぃ ひゃーろーごたった」。

年頭に置くのを、これに差し替えなければならない。

「穴あらば 入るべし」


<ゆっつら〜と館 T>




シリーズ

よかね佐賀弁1 「ま」さんのリクエストに応えて
よかね佐賀弁2 爽やかな佐賀弁
よかね佐賀弁3  ほけまくい
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2008年01月23日

個人のブログ2本、館のブログ3本のメンテを済ませた
“どろ〜ん”とした20日の朝。それでも気合は入っている!

 徹夜明け仮眠後の立ちのようなものか!しかし
彼は“どろ〜ん”としている。
それもそうかと同情する。

今日は、工房陶玲の窯焚きを冷やかしに有田へ行く。
先ずは腹ごしらえだ。


チラシの効果を気にしていた「天どこ」の暖簾をくぐる。

tenndoko.JPG
レンズがくもったが 食は三欲の基本


痩せた栃東のようなH本がいるではないか。何と言う不運。

狭いとはいえ、市町村合併のあ〜だ、こ〜だを乗り越え
山から海までを持つに至った佐賀市。
認知度県内4位
それでも20万市民を抱える佐賀市だ。
諸々を踏まえても踏まえなくても
この日、この時間、この場所でH本に遭遇するとは。

出されたオシボリで指先と、乾いた唇を拭い
天麩羅で良かった。素麺、蕎麦であったらどうだったろうと
"どろ〜ん”となりそうな自分を慰めにかかる。

涼味も歯ざわりも、喉ごしもあったもんじゃなかったろう。
この男とそのようなものは無縁と僕は決めつけている。

「この壁を取り払ってさあ、隣のはなちゃんとコラボしたらあ〜」などと提案じみたことを言い出すに至って、その指数は
100%に達し、温厚短小の僕までが
「今度のひな祭りのイベントの際、出店しませんか?」などと
口走る始末だ。

プラーバシー空間を保持しようとする店主の計らいで設えられた仕切りも虚しく、環境はひどく不味いものとなったが
ブログ仲間?とはいえ、例によって一方的に始めた店主との会話、食事は僕を勃たせた。
食欲とそれは斯くも強力にリンクしている。

強引に下半身と話を結びつけずに言えば
美味さで元気になったのだ。

その礼を店主に告げ
まだ“かまって”欲しげなH本をうち払い

ある技を振るってくれるよう電話で依頼しておいた
御存知「展覧会の絵」に向かう。

ツヅク。かも知れない。


<ゆっつら〜と館 T>



posted by スタッフ at 00:40 | Comment(1) | TrackBack(0) | スタッフ投稿!

2008年01月15日

mejiro のコピー.jpg

眼の縁が白いから、「メジロ」と名づけられたのは容易に想像できる。英名も Japanese White-eye。

ご覧のとおり、これといった特徴のない、スズメより小さい鳥だ。
メジロがいるからには・・・推察とおり「メグロ」もいる。

メグロは、特別天然記念物に指定されている、世界中で日本の小笠原諸島「母島」にしか棲んでいないという超珍鳥。
一方メジロは、下流の公衆トイレ辺り、北の太鼓橋から
三百紀橋(みほきばし)の間にある茂みにいることが多い。

ここでは3〜4羽の小さな群れだが、「メジロ押し」という“言い回し”があるように、沢山のメジロたちがひとつの枝に、押し合いへし合い止まっている様子が見られるかも知れない。

今時分の鳴き声(地鳴き)は「ツィー」と単調なものだが、繁殖期を迎える頃には「ピーチクパーチク」など、いろんな鳥の歌が混じったような囀り(さえずり)を聞かせてくれる。

時効を完全に成立させる遥か昔の幼年期、この鳥を捕ったり、飼ったりしていた。
「滝のそばに棲んでいるメジロが良い〜。」と聞きつけ、金立・久保泉はおろか、オトリを入れた鳥かごを風呂敷で包んで自転車の荷台に載せ、小城まで遠征したりもした。

メジロは正直な鳥で、ミカンを食べさせると黄色の、野菜をすり込んだ餌をやると緑色の糞をした。

新年早々のブログで、酒を飲まそうとした相手はメジロだった。
結果は判らん。てめえが先に酩酊に陥ったからである。

数日前、心を入れ替えた。
当館で「かき氷」を販売した時に使った氷蜜を与えている。
「イチゴ」「宇治」「ブルーハワイ」を交互に。

どんな糞をしているか、結果は判らん。
じっと観察していると筋肉が引き攣る。
もう、老年期にさしかかっているからである。

幼年期から青年期にいたるまで、可愛がっている心算で小鳥を虐待しつづけた?
現在彼らを捕らえたり飼育するには諸々の資格、許可が必要とされている。

人さえも生きにくい世の中 
なにも狭いかごに閉じ込めて飼うこともなかろう。
愛らしい所作と美しい囀りを見せて、聞かせてくれればそれで
十分ではないか。
その刹那、身を翻し去ろうとも。鳥も人も。

年初は妙に達観するんである。

今夜も長文にお付き合い下さり、有難うございました。


<ゆっつら〜と館 T>




シリーズ

1.ヤリタナゴ 2.ツチフキ 3.ニゴイ 4.トウヨシノボリ 
5.オオスズメバチ 6.ムクドリ+ことりのさえずり  7.ドバト 
8.スジエビ  9.ミツバチ 10.コゲラ 11.メジロ  
12.松原川の生き物たち号外-1  閉塞・停滞・混濁
13.大きな水槽が欲しい 14.松原川の生き物たち号外-2
15.アオサギ 16.松原川の生き物たち号外-3 撮影について
17.シジュウカラ  18.ツグミ
19.松原川の生き物たち号外-4 撮影機材について
20.カチガラス

2008年01月13日

IMGkitutuki.JPG


昨年10月にミツバチについて書いて以来である。今更
「明けまして おめでとうございます」も罰当たりな気がする。


ミツバチの観察も続けている。
少し暖かい日は数頭が例の巣穴を出入りしているのを見ることができる。
花屋も近くなった、もう暫くの辛抱だ。

souji.jpg

魚たちは年末・年始にかけての水温が5〜8℃と下がっているため北の太鼓橋より上流で見ることが少なくなった。
水温低下による生き物の活性の低下は川の美観を損なう。
松原川がある程度の状態を保っているのは、知る限り2回、3人の人が10日前後かかって、川底に堆積した落ち葉の除去、周辺の石の清掃を行ってくれているからだ。

シリーズを長らくアップできなかったのは、暖冬のせいである。
活性が低下した水中の生き物に替わる鳥類の出現が遅れたせいなのだ。
年頭から言い訳がましくなった。自戒せねば。

さてコゲラだが、なかなか馴染みのない鳥だろう。
英名「Japanese Pygmy Woodpecker」
日本の小さいキツツキというような意味合いだろう。
スズメより小さい位の日本最小のキツツキだ。

「Pygmy」(ピグミー)だが、「ピグミー族」という固有の民族集団は存在せず、成人男子の平均身長が150cm位以下の集団のことを呼ぶ名で、民族集団として定義されるものではなく、形質的な特徴による呼称ではないかと思う。

前振が長くなった。治療が必要か。

ギィー、ギィー。キー、キッキッ。声が聞こえたら、近くにコゲラがいるはず。
よーく眼を凝らして見れば、木に吸い付くようにして、機敏に動き回る姿を眼にすることができるかも知れない。
とてもかわいい啄木鳥(キツツキ)だ。木をたたく音は姿を見つけてからようやく聞き取れる位。


<ゆっつら〜と館 T>





シリーズ


1.ヤリタナゴ 2.ツチフキ 3.ニゴイ 4.トウヨシノボリ 
5.オオスズメバチ 6.ムクドリ+ことりのさえずり  7.ドバト 
8.スジエビ 9.ミツバチ  10.コゲラ 11.メジロ 
12.松原川の生き物たち号外-1  閉塞・停滞・混濁
13.大きな水槽が欲しい 14.松原川の生き物たち号外-2
15.アオサギ 16.松原川の生き物たち号外-3 撮影について
17.シジュウカラ  18.ツグミ
19.松原川の生き物たち号外-4 撮影機材について
20.カチガラス

2008年01月11日

【中国語講座〜長春行き打合せ】
 1月11日(金)10:30〜12:00
中国打合せ
〜中国語講座講師の曹さんの故郷『長春』へ2月に行きます。〜


【留学生による中国語講座3】
12月17日(月)10:00〜12:00


【留学生による韓国語講座2】
12月17日(月)13:00〜15:00


【長ゼミナール 】
12月18日(火)3年生 14:30〜16:00
          4年生 16:10〜17:40
 1月 8日(火)3年生 14:30〜16:00
          4年生 16:10〜17:40


【TMO佐賀 あるある実行委員会 会議】
12月19日(水)15:00〜17:00
 1月 7日(月)14:00〜16:00
posted by スタッフ at 14:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 館利用の記録

2008年01月06日

IMGP1207.JPG

IMGP1216.JPG
自宅裏から望む元日、2日の天山


久しぶりに凛とした正月を迎えた。
「切り込むような冬よ来い、僕に来い〜」である。

思えば平成も20年。昭和64年(1989年)1月7日に昭和天皇が崩御、皇太子明仁親王が即位され、8日に元号が平成へと改元された。この年佐賀市は市制100周年を迎えている。

未だに元号と西暦の換算?が上手くいかぬ
20と2008 なのだが〜。

昭和は、1925 を足すと西暦に
平成は、1988 を足すと西暦年になる。今解った
今年が、頭を切り替える最後のチャンスではないか


今年は 「為」 を念頭に置く事にした。
いわく 「すぐる(卓る・優る・過ぐる)我を捨て “為” と為す」
「長ずる処に死せざる者なし」

それを年賀状で証したかったのだが
パソコンの状態が思わしくない いきなり躓いた格好だ。


瑞兆を得た。
鷹(タカ)の羽を拾ったのだ。ご存知のとおり鷹はめでたい。
瑞鷹(ずいよう)という酒もあったように記憶している。

しかしだ、想いたくはないが、拾得場所から察するにその鷹は、ガラス窓にかなり思いっきりぶつかったようだ。
なんらかの意思を遂行する際、人も周囲が見えなくなる。
彼もそうだったに違いない。

「ガラス張りの〜。」と言えば聞こえはいいが・・・。
なにやら怪しい教訓も得た新年早々である。



面白がって、鳥も酔うかと庭の器に酒を注いでおいた。
柄にもなくついでに、てめえも飲んでしまったのが拙かった。
いよいよ足下も覚束なくなった。何にでもぶつかりそうである。

諸々を念頭に据えねば。
正月を 迎えしものの 春遠し てか。


<ゆっつら〜と館 T>


posted by スタッフ at 01:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | スタッフ投稿!

2007年12月24日

もう12月。しかも24日なのだ。来週の今日はもう大晦日です。やれやれ。
656広場でも22日(土曜日)もちつき大会・廃油石鹸作り・キャンドルのオブジェ点灯などが行われました。

<ゆっつら〜と館 T>



PC220001 のコピー.jpg>「あ〜して、こ〜して。振って、振って。」てんどこ石鹸作り。
手前は固めた廃油をクレヨンで色づけした蝋燭です。

PC220025.JPG思い思いに着色されたペットボトルのキャンドル。

PC220043.JPG

鍋島家ゆかりの「鼓型注連縄飾り」

PC220048.JPG

鍋島家ゆかりの松飾りは「鼓の胴」というそうです。
その形の由来は、初代鍋島勝茂公の時代、島原の乱で一番乗りという軍律違反により、寛永15(1638)年6月29日閉門となり、大晦日に急遽許しが出て、慌てて正月を迎える準備に取り掛かりますが藁(わら)がなく、有り合わせの米俵などを用いて完成させたものが、鼓の松飾りといわれています。これを吉例として」、
江戸時代を通して飾られた「鍋島家の松飾り」は、数ある大名家の江戸藩邸の中でも、とりわけ注目されたようです。
これに近い形で、現在まで受け継がれてきたのが「与賀神社」の松飾りです。城下町佐賀の地に、佐賀らしい吉例の松飾りを広めたいと、家庭用・商店用にアレンジして製作しています。

鍋島文化を支える会 佐賀ん町屋ば甦らす会
posted by スタッフ at 12:00 | Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2007年12月13日

07-07-28_11-19.jpg
屋久杉 Photo by H.N
ここぞと言う時にデジカメのバッテリーがダウン!
携帯で撮る羽目に。tohoho

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2007年12月12日

【長ゼミナール 】
12月4日(火)3年生 14:30〜16:00
         4年生 16:10〜17:40


【留学生による〈チャリティ〉英会話教室1】
12月6日(木)10:00〜12:00(終)


【ゆっつら〜と街角大学】
12月7日(金)10:30〜12:00
『佐賀弁を科学しよう3 佐賀弁の関係節』
 講師:留学生センター准教授 古賀弘毅
07127佐賀弁207127佐賀弁
今年度の講義はすべて終了しました。皆様お疲れ様でした。
卒業式は2008年1月25日に浪漫座(佐賀市歴史民俗館・旧古賀銀行)にて行います。


【留学生による中国語講座3】
12月10日(月)10:00〜12:00


【留学生による韓国語講座2】
12月10日(月)13:00〜15:00
071210韓国文字071210韓国


【長ゼミナール 】
12月11日(火)4年生 16:10〜17:40


【もよおし広場貸出】
12月12日(水)10:00〜12:00
利用者:恵比須DEまちづくりネットワーク会議
恵比須さん
これは『創作 ひぜん張り子』のえびすさんです
posted by スタッフ at 13:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 館利用の記録